結論から書きます。水上(鉢植え)のブセファランドラは、Buce Lab では温度20〜26℃・密閉式のケース・1日1回の換気で管理しています。換気は、毎日の霧吹きのときにフタを開けるだけで、ファンは使っていません。ケースは葉が壁や天板に当たらない大きさと高さのものを選びます。
こんなお悩みありませんか?
- 水上で育てるブセファランドラを、どんな容器に入れればいいか分からない
- フタは閉めたほうがいいのか、開けたほうがいいのか迷っている
- ファンやエアレーションが必要なのか知りたい
結論:Buce Lab の環境
| 項目 | Buce Lab の設定 |
|---|---|
| 温度 | 20〜26℃。高いとピシウム菌が出やすくなるイメージがある |
| ケース | 密閉式。葉が壁や天板に当たらない大きさと高さ |
| 換気 | 1日1回、霧吹きのときにフタを開ける |
| ファン | 使っていない(高圧の霧吹きで空気も動かせる) |
| 霧吹き | 毎日、または毎日の水通し。水は水道水 |
| 置き場所 | 6畳の一室 |
温度は20〜26℃
Buce Lab では、水上の株を20〜26℃で管理しています。水槽向けのヒーターの記事で書いた水温の目安(20〜26℃)と同じ範囲です。ブセファランドラの自生地は熱帯の低地なので、日本の冬は保温が必要になります。
上側にも注意がいります。Buce Lab では、温度が高いとピシウム菌が出やすくなるイメージがあり、ピシウム対策としては20〜25℃くらいを目安にしています。米国ユタ州立大学の資料では、ピシウムには20〜25℃で感染する種類と、25〜30℃で感染する種類があるとされています。「低ければ安全」とまでは言えませんが、高温側に振れないようにするのが Buce Lab のやり方です(詳しくはピシウム菌対策の記事)。
密閉したケースの中は、部屋より暑くなることがあります。ライトの熱や、窓からの日差しが当たる場合は特にです。部屋の温度ではなく、ケースの中の温度を測っておくと安心です。
ケースは密閉式で、葉が当たらない大きさ
Buce Lab では、鉢を密閉式のケースに入れています。フタを閉めておけば中の湿気が逃げにくく、霧吹きは1日1回で足ります。水上栽培の記事でも、湿度を保てる容器を使うことを最初の手順にしています。
大きさは、葉がケースの壁や天板に当たらないことを基準に選びます。ブセファランドラは成長が遅いですが、育った後の高さも見込んでおくと、買い替えずに済みます。
葉が当たらないほうがいい理由として考えられるのは、葉がぬれたままになる時間です。密閉したケースの壁や天板には水滴がつきやすく、そこに触れた葉は乾きにくくなります。米国ノースカロライナ州立大学の灰色かび病の資料では、葉がぬれた状態が長く続くのを避けることと、空気の流れがあることが病気を減らすとされています。ブセファランドラで確かめた話ではありませんが、葉を壁から離しておく理由としては筋が通ります。
ケースを選ぶときのチェックポイント
- フタを閉めて密閉できる(湿気を保つため)
- 株が育っても、葉が壁や天板に当たらない高さと広さがある
- ライトを上から当てるなら、透明なもの
- 鉢の出し入れがしやすい(毎日の霧吹きや水通しのため)
換気は1日1回、霧吹きのときに
密閉式でも、閉めっぱなしにはしていません。Buce Lab では、1日1回の霧吹きのときにフタを開けて換気しています。蓄圧式などの高圧の霧吹きを使うと、霧と一緒にケース内の空気も動かせます。
閉じた容器の中の空気については、植物の組織培養の研究があります。1987年の研究(古在豊樹らのグループ、学術誌「農業気象」)では、密閉した培養容器の中の二酸化炭素(CO2)が、明かりをつけてから1〜2時間で90ppm未満まで下がったと報告されています。普段の空気(約400ppm)の4分の1以下です。容器の中の植物が光合成で使い切ってしまうためで、空気を入れ替える回数を増やせば光合成が増えるとされています。
培養容器はケースよりずっと小さく、条件は同じではありません。それでも、閉じた容器では中の空気が入れ替わらないという点は共通です。毎日フタを開けて空気を入れ替えるのは、この点からも意味がありそうです。
ファンとエアレーションについて
Buce Lab では、ケースにファンは付けていません。高圧の霧吹きで換気していれば、特に気にしなくてよいというのが5年間の実感です。
エアレーション(ブクブク)については、水中に酸素を送って水を動かすために、水中には設置したほうが成長が早い気がするというのが Buce Lab の感覚です。エアレーションの効果と選び方はエアレーションの記事にまとめています。
おすすめ2製品
蓄圧式噴霧器 1L|霧吹きと換気を一度に
約1,890円(ものうりばPlantz)。レビュー40件で★4.65。ポンプで圧をためて霧を出すタイプの霧吹きです。手で何度も握る霧吹きより、細かい霧を続けて出せるので、ケース内の空気を動かしやすくなります。
HATUSOKU デジタル温湿度計 ON03|ケースの中の最高・最低温度を見る
約1,000円(HATUSOKU 楽天市場店)。レビュー57件で★4.44。手のひらサイズの温湿度計で、最高・最低の温度と湿度を記録できます。ケースの中に入れておけば、昼にライトで何℃まで上がったか、夜に何℃まで下がったかが分かります。商品ページの表示では、湿度の表示範囲は25〜85%です。密閉したケースの中はこれより湿度が高くなることがあるので、主に温度を見るために使うのがおすすめです。
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よくある質問
ケースにファンを付けたほうがいいですか
Buce Lab では付けていません。1日1回、霧吹きのときにフタを開けて換気し、高圧の霧吹きで空気を動かしていれば、ファンがなくても管理できています。
ケースの中が暑くなってしまいます
まず、最高・最低を記録できる温度計で、ケースの中が何℃になっているかを確かめてください。窓からの直射日光が当たっているならその場所を避け、ライトが近すぎるなら距離を取ります。ライトの距離の考え方はライトの記事にまとめています。
まとめ
- 温度は20〜26℃。高いとピシウム菌が出やすくなるので、ケースの中の温度を測る
- ケースは密閉式で、葉が壁や天板に当たらない大きさと高さ
- 換気は1日1回、霧吹きのときにフタを開ける。閉じた容器の中は空気が入れ替わらない
- ファンは使っていない。高圧の霧吹きで空気も動かせる
この記事で紹介した用品
- HATUSOKU デジタル温湿度計 ON03(最高・最低温度の記録)
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→ ブセファランドラ水上栽培のライト|種類・光の色・距離・点灯時間(Buce Labの設定)
→ ブセファランドラ水上栽培のピシウム菌対策|出やすい条件と予防・出たときの対処
→ ブセファランドラ水上栽培の液肥|3種類を日を分けて下から吸わせる(Buce Labの与え方)
→ ブセファランドラ水上栽培の鉢と用土|プレステラ・吸着系ソイル・植え方(Buce Labのやり方)
→ ブセファランドラ水上栽培の冬の管理|ケースの中を20〜26℃に保つ保温と、冬に気をつける3つのこと
出典:温度・ケース・換気・ファン・エアレーション・霧吹き・置き場所は Buce Lab の栽培記録(水上栽培5年・常時200株以上を管理)。密閉容器内のCO2濃度は Fujihara, Kozai, Watanabe(1987)「植物組織培養器内環境の基礎的研究 (3)」農業気象 43(1)(植物の組織培養容器での測定で、ブセファランドラのケースを対象にしたものではありません)。葉のぬれと空気の流れについては NC State Extension「Botrytis Blight of Greenhouse Ornamentals」(灰色かび病についての資料)。ピシウムと温度は Utah State University Extension「Pythium Root and Crown Rot」。製品の仕様・価格・レビューは楽天市場の商品ページの記載(温湿度計は2026年10月19日、噴霧器は10月16日時点)で、変動します。