ブセファランドラが順調に育ってくると、次に気になるのが「株分けして増やせるか」です。ただ、リゾーム(根茎)のどこを切ればいいのか、切ったあとどう管理すればいいのかが分からず、せっかく育った株を無駄にしてしまう人は少なくありません。
株分けの失敗のほとんどは、「切る場所」を間違えることで起きます。この記事では、株分けに適したタイミングと切り方、切ったあとの管理、よくある失敗パターンを整理します。
こんなお悩みありませんか?
- 株分けしたいが、リゾームのどこで切ればいいのか分からない
- 切り分けたら片方だけ枯れてしまった
- 株分け後に葉が溶けてきて、失敗したのか判断できない
結論:切り分ける基準は「成長点」があるかどうか
リゾームの各切片に、成長点(新しい葉が出てくる先端の芽)が最低1つ含まれているかどうかで株分けの成否がほぼ決まります。成長点を含まない切片は、そのまま新しい葉を出せずに枯れていきます。
別記事で説明した通り、ブセファランドラは岩に着生するリゾーム植物で、リゾームに沿って複数の葉と成長点が並んでいます。株分けとは、この1本のリゾームを、成長点を含む単位で切り分ける作業です。株が育ってリゾームが長く伸び、成長点(分岐した側芽)が複数できている状態が、株分けできるサインになります。
株分けに適したタイミング
次の条件がそろってから株分けを検討してください。
- リゾームが十分に伸びていて、成長点(側芽)が2つ以上ある
- それぞれの成長点の周りに、健康な葉が最低2〜3枚ついている
- 葉に穴や変色などのトラブルが出ていない、落ち着いた状態
ブセファランドラは成長がゆっくりな植物です。導入直後や、環境を変えたばかりで葉数が少ない状態での株分けは、どちらの切片も体力不足で定着できずに終わることが多いため避けてください。
切り方の手順
- リゾームを水槽から取り出し、成長点の位置と、成長点同士の間隔を確認する
- 成長点と成長点の中間あたり、リゾームが健康な(変色していない)部分を選ぶ
- 清潔な刃物で、リゾームを横向きに切り分ける
- 切り分けた各片に、成長点1つ以上・葉2〜3枚以上・できれば根が残っているか確認する
切り口を薬剤で保護する必要は基本的にありません。ブセファランドラは切り口からの感染より、切片が小さすぎて体力が持たないことのほうが失敗の原因になりやすいため、迷ったら大きめに切り分けてください。
株分け後の管理
切り分けた株は、元の株と同じように石や流木の上に固定し、水流のある場所に置きます。株分け直後は環境の変化により葉が数枚溶けることがありますが、これは珍しいことではありません。判断基準は葉ではなく根の色です。白くしっかりした根、または新しく伸びてくる白い根があれば、その株は生きて活着に向かっています。
新しい葉が出てくるまでには数週間〜数ヶ月かかります。ブセファランドラは元々の成長速度が遅い植物なので、株分け後の回復も同じペースで進むと考えてください。
よくある失敗パターン
| 失敗パターン | 原因 | 対策 |
|---|---|---|
| 切片に新しい葉が全く出ない | 成長点を含まない位置で切った | 切る前に成長点の位置を必ず確認する |
| 切片がそのまま枯れる | 葉が少なすぎる小さな切片だった | 成長点1つに対し葉2〜3枚以上を残す |
| 株分け直後に全体が溶ける | 環境(水流・固定)を同時に変えすぎた | 元の株と同じ環境条件を維持する |
| 何ヶ月も変化がない | 元々の成長速度が遅いだけで失敗ではない | 数ヶ月単位で経過を見る |
まとめ
ブセファランドラの株分けは、リゾームの「成長点」を基準に切り分けることが成否を分けます。成長点を含む単位で、葉を2〜3枚以上残して切り分け、あとは元の株と同じ環境で管理してください。株分け後に葉が多少溶けても、根が健康であれば問題ありません。
よくある質問
株分けは年に何回できますか
ブセファランドラは成長が遅いため、頻繁な株分けには向きません。リゾームが十分に伸びて成長点が複数できるまで、半年〜1年に1回程度を目安にしてください。
成長点がどこにあるか分かりません
リゾームの先端、または葉が集中して密に生えている部分が成長点です。まっすぐ伸びるだけのリゾームの途中には成長点はなく、分岐している箇所や、新芽・巻いた若葉が出ている箇所を探してください。
根が付いていない切片でも育ちますか
根が無くても、成長点と葉が健康であれば新しい根を出して活着できます。ただし根が付いている切片のほうが立ち上がりは早いため、切る位置に余裕があれば根付きの部分を選んでください。